2024.08.18アロマ図鑑

アロマ図鑑〜ベンゾイン Benzoin〜

初めてこの香りを嗅いだとき、
天然精油でこんな甘い香りがあるのか、
と不思議な気持ちになりました。

甘い香りのベンゾイン。
日本では「安息香」と呼ばれています。

「安息」と聞いて
どんなイメージを持ちますか?

はい、安息香の名前の通り
心を落ち着かせ
リラックスさせる効果があります。

樹脂から採れます

ベンゾインは、
エゴノキ科という樹木から採れます。

樹皮に切り込みを入れると、
その傷口から粘性のある樹脂が出て固まります。

その樹脂を蒸留して精油を作ります。

精油には、バニリンという成分が含まれ、
甘い香りがします。

バニリンは名前の通り、
バニラのような甘い香りのする成分です。

エゴノキ

エゴノキの花、可憐ですよね。

注目すべきは、この花。
俯いたように下を向いて咲いています。
力を入れすぎて疲れた時、
ふっと力を抜きたい時にオススメの香りです。

花が咲いた後、硬い殻の実がなります。

ベンゾインの歴史

古代エジプトでは
悪霊を追い払う香りとして
用いられていました。

アラビアでは、「ジャワの乳香」と呼ばれています。

植物データ

[原料植物名] Styrax benzoin
[科名]エゴノキ科
[主な産地]インドネシア、タイ
[季節]冬

精油データ

[主な抽出部位]樹脂
[精油抽出法]溶剤抽出法、水蒸気蒸留法
[成分]安息香酸ベンジル、バニリン

花言葉

壮大、脱力

ベンゾインのブレンド

ベンゾインは、粘性が高くとろっとしています。
6時間ほど香りも続きます。そのため、香水を作るときはベースノートとして使います。

  • オリエンタルな雰囲気にしたいとき
    イランイラン、ジャスミンと合わせて。
    主張の強い、濃いブレンドになります。
    寒い日の夜におすすめです。
  • 甘さを柑橘系に合わせて 
    オレンジ、ベルガモット、レモンなどと。
    チョコレートがけのオレンジのようなイメージです。
    相性抜群ですよね。
  • 重厚感のある甘さを出したい 
    意外に相性が良いのがジンジャーです。

ベンゾインと紡ぐ物語

上ばかり目指して緊張や疲れが溜まった時、
下を向いてみよう。
余計な力を抜いて
ゆっくり深呼吸してみる。
疲れた心が樹脂のパワーで修復される。
また夢に向かおうという気持ちが出てくる。


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ひろ