高知の蒸留所で、蒸留を経験してきました。
今回、2回目になります。
精油の作られ方について
杉を例に、ご紹介します。
まず、材料となる植物を準備します。
これが結構大変。
というのも、杉の木だったら、
1本切ってくることになるのです。
高知のこちらの蒸留所では、杉を間伐し、
材料にしています。
環境保全になっています。
チェーンソーで木を切っていく。
危険を伴うため、慎重に、扱わなければなりません。
経験を十分に積んでなければ、できない行為です。
採取してきた杉を、木部・葉枝に分けた上で、
細かくしていきます。
チッパーという機械を使います。
キュー、ゴー、というものすごい音を立てて、
細かく裁断されます。
出来上がった材料はこちら。
細かくなっています。
こちらの高知の蒸留所では、かまどを焚く燃料も、
間伐材を使用しています。
多くの蒸留所がガスを使用しており、
100%天然の材料を使用した蒸留所は、
国内でも数箇所しかありません。
材料にする材木を割り、薪にします。
この薪、かなり重いです。
木ってこんなに重いんだ、と驚きました。
材料、薪の準備をするだけで数日。
ようやく蒸留ができます。
釜は2段になっていて、下の段に水。
上の段に材料が入っています。
かまどに薪を入れ、いよいよ蒸留スタート。
ここが1番、華やかに見えますが、
ここまで来る間に、地味な下準備がたくさんあるのですよね。
しかもこの釜、なかなか火が安定しません。
こちらのオーナーさんはプロですから、
火も安定します。
しかし、私がすると、燃えたかと思うと
とまってしまうのです。
結局2時間格闘してもできず。
オーナーさんが代わったのでした。
手前が燃えたかと思うと、奥が消えていたり。
その逆だったり。
紙などは燃えても、薪に火を移せなかったり。
難しいです。
無事に火がつき、釜がだんだんと温まります。
1時間半くらい加熱するとようやく蒸留水が出てきます。
精油は、ほんの少ししか取れません。
まだ、出てきていません。
蒸留水は出てきました。
精油は、まだです。
やっと、出てきました!!!
成功です。
出来上がった精油を集めます。
採れる精油の量は、材料によっても異なりますし、
材料のコンディションによっても変わってきます。
例えばこの、杉木部は、
1本の杉の木から、たった200mlしかとれません。
200mlとるためには、12釜の蒸留が必要になります。
蒸留だけでも丸々1日。
準備や片付けを入れると、3日はかかります。
瓶に入れて、ようやく商品になります。
1本作るのに、こんなにも手がかかるなんて。
精油は、自然の恵み。
そこに、人の手が加わって、ようやく私たちの元に来ます。
精油はとても貴重。
だからこそ、私たちはパワーをもらえるのです。
精油の力を味方に、
毎日をちょっと豊かに、楽しく過ごしてみませんか。
Aroma de Cheerup
ひろ