2020.08.17アロマ図鑑

アロマ〜レモンマートル Lemon Mytle〜

「レモンマートル」と聞くとレモンを想像しますが、全く別のものです。
この写真の通り、クリーム色の花が晩夏(原産地のオーストラリアでは3〜5月頃)、咲きます。
細く長いおしべが特徴的ですね。

この葉が、レモンのような香りがします。実ではないのです。
レモンの香り成分であるシトラールが、レモンの20倍も含まれています。
そのため、レモンマートルは「レモンよりもレモンらしい」と言われることもあります。

この香りは、精油だけでなく食品のフレーバーとしても使われています。
お菓子やアイスの香り付けにも重宝されています。

原産国であるオーストラリアの人は、このレモンマートルが大好き。
Lemon Ironwoodや、Sweet Verbena Treeと呼ばれることもあります。

レモンマートルの歴史

オーストラリアの原住民は、数千年前から薬草として使っていました。
そのため、「森の治療薬」という別名もあります。

レモンマートルの研究が始まったのはそれよりだいぶ後になってからのことで、イギリスやドイツで研究が始まりました。
1853年、イギリス人の植物研究者の名前に因んで学名が決まりました。
1889年、レモンマートルのシトラールの含有量が発表されました。
1990年代、葉がアロマオイルに使われ始めました。ずいぶん最近の話なのですね。

植物データ

[原料植物名]Backhousia citriodora(上述のイギリス人の名前)
[科名]フトモモ科
[主な産地]オーストラリア
[季節](オーストラリアの)夏から秋

精油データ

[主な抽出部位]葉
[精油抽出法]水蒸気蒸留法
[成分]シトラール

レモンマートルの花言葉

愛、幸運

レモンマートル アロマブレンド

スッキリした香りのアロマと、相性が良いです。
例えば、ユーカリ、ローズマリー、レモングラス、ペパーミント、ティートリーなどがおすすめです。

レモンマートルは光毒性がありません

皮膚につけても大丈夫なので、気軽に使えますね。

レモンマートルと紡ぐ物語

レモンマートルの原産地は、オーストラリアのクイーンズランド州、ニューサウスウェールズ州の海岸沿いです。こちらの地図をご覧ください。

2つの州とも、東側に位置しています。
つまり、レモンマートルの原産地はオーストラリアで「一番はじめに太陽に当たる場所」なのです。
レモンマートルの香りを嗅いだ時に明るく楽しい気分になるのは、太陽のパワーを受けているからなのですね。

そして、この2つの州にまたがるように、ゴンドワナ多雨林という世界遺産登録もされている美しい森があります。
湿潤で緑豊かな土地でレモンマートルは育っています。

あなたにレモンマートルを贈る

フレッシュなシトラスな香りが、とにかく明るいレモンマートル。
太陽に一番早く照らされて、輝いています。
新しいチャレンジをする仲間に是非贈りたい。
毬状に咲くレモンマートルの花のように、多くの人が集まってくるでしょう。