
こんにちは。Aroma de Cheerupです。
今日のアロマの知識、は歴史の続きです。
前回の香りの歴史⑦では、中世ヨーロッパが舞台でした。
中世ヨーロッパでは、修道院医学が活発になったのでしたね。
ヒルデガルトという賢女が出てきました。
今日は、近世ヨーロッパがテーマです。
1300年頃、イタリアのフィレンツェを中心に、ルネッサンスと呼ばれるギリシャやローマの古典文化を復興しようとする運動が起こりました。
ルネッサンスとは、「再生」「復興」を意味します。
さて、このルネッサンスでの3大発明、覚えていますか?
子供の頃の社会の教科書に出てきましたよね。
答えは、羅針盤・活版印刷・火薬 でした。
(そんなの、あったなあ、という感じですね…)
中国では、紀元前300年ほど前には、磁石が南北の方向を示すことは分かっていました。
1560年頃、羅針盤が作られました。羅針盤が登場する前は、船は太陽や北極星などを手がかりにしていました。しかし天気が悪いと、太陽が見えない、北極星が見えない、と進路が狂ってしまいました。
羅針盤が発明された後は、天気に左右されることなく船旅ができるようになりました。大航海時代の幕開けです。
スパイス争奪戦がスタートしたのです。ポルトガル、スペインが中心となり、東洋へ進出していきました。
肉の貯蔵用として重要だっただけでなく、香辛料を使った料理の美味しさに人々は虜になっていました。
インドからは、胡椒、レモングラス。
セイロン島からは、カルダモン、シナモン。
インドシナ半島からは、ターメリック、バジル。
モルッカ諸島からは、クローブ。
この中でも、胡椒、クローブはヨーロッパで育てることができなかったため特に貴重とされました。
ヨーロッパでは自生しない珍しい植物・スパイス・ハーブへの研究も進みました。
活版印刷が開発される前は、書物は膨大な手間がかかる高級品でした。
1,440年頃にドイツのグーテンベルクによって印刷技術ができ、手作業ではできなかった大量複製が可能になりました。
その結果、新約聖書が安価に広く人々に読まれることになり、後にはマルチン・ルターの宗教改革につながりました。
(その当時、財源不足に悩むローマ教皇は、「教会に寄付するなどの善行をつめば、過去におかしたありとあらゆる罪がゆるされる」と言い、人々からお金を集めていました。それに反論したのがルターです)
アロマの歴史においても、印刷技術の発展により薬用植物に関する書物の出版が容易になりました。
火薬によって、戦法に変化がありました。
大航海時代に入っていた船には、強力な大砲が積まれ、世界各地でヨーロッパが力を握ることになりました。
ルネッサンス。大航海時代の幕開け。
人々は香辛料の味わい深さ、香りに魅了されたのです。